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2008年05月06日

憲法9条の指し示すところ

遊楽庵は「憲法、憲法」言う割には「9条」に触れないじゃないか。
そうお思いのアナタ、(←おるんか??)お待たせいたしました。

まぁ、今回の「改憲」で一番問題なのは「基本的人権」周りの書き換えだと思っているので、巷にそれこそ星の数ほども論のある「9条」は敢えて取り上げなかっただけなのですが、どの論を見ても「何か違うな」と思うので改めて「9条」について思うところを書きます。

まずはモノを見ないと始まらないので「憲法9条」ドンッ♪

日本国憲法の逐条解説

"第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。"




すんなり読めばわかる通り、憲法9条の目的とするところは

自衛権の否定

です。「集団的」も「個別的」もない、全ての自衛権の否定です。はいそこっ、早合点して騒がないっっ☆

これは日本一国だけが自衛権を否定するのではなく、「自衛権」という概念そのものを否定するものです。どこの国も「自衛権」などというものを持ち出さなくても「侵略」という不法行為を行なう国は国際的に法的に処罰されるような国際社会を創っていくことを目的としているのです。

古今の歴史上、全ての戦争は「自衛」を口実に始まっています。だから、世界平和を誠実に希求する日本人は「自衛権」を否定するというわけです。
実際問題、今回の「海賊事件」で声高に「シーレーンを守れ」だの「自衛艦の武力を使えるようにしろ」だの言われていますが、もし「9条」を廃して「シーレーン防衛」という「自衛」目的に艦隊を派遣したとしたら、その昔「我々の生命線を守れ」という「自衛」目的でアジア太平洋諸国諸地域を侵略しに行った連合艦隊とどこが違うというのでしょう。
少なくとも外国の目線で見たら「何も変わらへん」でしょうね。

よく改憲派の人は「憲法9条こそ諸悪の根源」という言い方をしますが、敢えてその表現を借りると「自衛権こそ諸悪の根源」です。

憲法9条は決して一般によく言われる「一国平和主義」などではなく、「全地球平和主義」の条文なのです。それを「一国平和主義」だの「個別的自衛権」だのに矮小化したのは

日本政府の怠慢

以外の何者でもありません。

憲法前文、よく読もうよね。

日本国憲法前文

"日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法はかかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。  日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。  われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。  日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。"



「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。」って書いてあるでしょう。そういう国際社会を創るために「国家の名誉にかけ、全力をあげる」とも書いてある。

じゃあ今まで61年間に、どんだけのことを日本政府はやったのか。

皆無ですよ☆皆無っ

これだって立派な「憲法違反」です。遵守義務があるにも拘らず。
それどころか「9条」の理念を「一国平和主義」やら「個別的自衛権」に矮小化して、「憲法のせいで何もできません、だから憲法変えたいです」

「何をかいわんや」だ


最後にもっと現実的な話をしましょうか。
核情報: 昨年末の日本のプルトニウム保有量、核兵器5500発分」によると日本の2005年末現在のプルトニウム保有量は約44トン、8kgで核弾頭一発分だそうですから割り算すると

なんと5500発分

に相当する量を日本は保有しているのです。今はもっと増えてるでしょうけど。それに政府発表ですからもしかしたらもっと多いかもしれないですし。「日本沈没」というマンガでは「1000トン」とか言うてましたね、そういえば…。

じゃあ何で皆外国の人たちは騒がないか。

日本が核武装するわけない

と思っているから。なぜなら「平和憲法を持っている国」なんだもん。
ということなんですよ。

これが「9条」変えて「戦争できる普通の国」になってみ??
世界中がのけぞりますよ??
IAEAだって真っ青になって飛んでくるでしょう。
「イラン」も「北朝鮮」もメじゃない「超一級危険国家」のできあがりです。
国交だってどうなるかわからない。

じゃあ、日本は外国と縁切れてやっていけますか??
食料自給率、ドンッ♪


単純に掛け算すれば、約7000万人が飢え死にする計算です。
タグ:改憲 憲法
posted by 遊楽庵 at 00:09 | 東京 曇り | Comment(3) | TrackBack(0) | 政治・経済・時事問題| .. | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
保持するの?
Posted by BlogPetのとしぞう at 2008年05月07日 09:16
憲法前文、久しぶりに読ませていただきました。
どの法律も、逐条解説でも読みきれない部分もあれば、恣意的な意図での解釈もあり・・・。
9条問題は守りたいという側にも、変えたいという側にも、大きな課題ですよね。
もう少しまともに議論ができる国会であってほしいものです。
Posted by Umi at 2008年05月10日 09:17
☆Umiさん…
この記事を書くにあたってネットでいろいろ調べてみたのですが、前文と9条を結びつけて解釈する人ってあまりいなかったです。
こうして結びつけてみると全然その通りになっていない現実に愕然としました。60年前の「誓い」は何だったのかと…

でも、参議院が野党多数になってようやく「まともに議論できる国会」に一歩近づきましたね。
あとは衆議院の「与党2/3」が崩せればもっとわかりやすい国会になると思います。
Posted by 遊楽庵 at 2008年05月13日 02:40
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